
冬の利尻島はこの世のものとは思えないほど美しいです。しかし島民としては、できれば冬に観光客が来ないでほしいようです。冬の絶景が有名になったら困るので必死に「何もない」と言い張る感じすらありました。
14・15日目は札幌でのんびりしていた。
16日目
札幌~豊富温泉~稚内
予定では札幌から函館本線・留萌本線経由で留萌へ向かう予定だったが、さすがのJR北海道も大雪に敗北し運休。代替ルートとして、朝7時20分に出る留萌行きの高速バスに乗車した。

滝川駅前のバス停では、屋根に届きそうなぐらい積もっていた。

留萌からオロロンライン経由の豊富駅行きに乗り換え。夏場は絶景が見られるのだが、今回はひたすら真っ白な景色が続いていた。豊富駅からはバスの時間が合わなかったのでタクシーに乗車し、豊富温泉へ。思ったより遠かった。

豊富温泉のお湯には石油が混じっていて、保温保湿や炎症を抑える効果がある。そのため、湯治のために長期滞在している人もいる。自分もいつか時間ができたら湯治に訪れたいと思っている。
入浴後は、バスに乗車し豊富駅へ。

個人的にJR北海道の車両で一番かっこいいと思っているキハ261系0番台「サロベツ」に乗車。

原野に沈む夕日。これぞ北海道、という景色だと思う。

稚内駅に到着。旭川から約260kmを走り抜けてきた車体は、雪にまみれて凍てついていた。

駅の北にある「日本最北端の線路」のモニュメント。駅が改築される前はここまで線路が伸びていた。

駅から少し歩いたところにある「網元」で新鮮な魚をつまみながら飲んだ。個性的な老夫婦が切り盛りする楽しいお店だった。

稚内駅の北側にある稚内港北防波堤ドーム。かつて樺太へ行く船が発着していた。

こんなレトロな広告が飾ってある旅館に泊まり、翌朝の乗船に備え早めに就寝した。
17日目

フェリー「アマポーラ宗谷」に乗船し、1時間20分で利尻島・鴛泊港に到着。

島の港には、特徴的な形の巨大で尖った岩山があった。ペシ岬というらしい。
港の近くにある「旅館なり田」で宿泊した。基本的には優しいご主人だったが、島の反対側の「沓形」という地名を出すと表情がガラッと変わったので焦った。「鴛泊」と「沓形」の仲が悪いという噂を聞いていたが、想像以上に深刻だったらしい。

宿の夕食。島の物資が乏しい冬場だがたくさんの料理を出してくれた。
18日目(利尻山の絶景を撮影)
港の近くでレンタカーを借り、島を一周することにした。天気は、最初は曇っていたがだんだん晴れてきた。

廃屋の向こうに礼文島が見えている。目を凝らすと、礼文島の建物まで見えた。

利尻山にかかった雲が完全に消えた瞬間。美しい三角形の山容である。

南側から見た利尻山。この姿は、「白い恋人」の広告の背景に使用されている。

帰りのフェリーから撮影した、遠ざかっていく利尻島。
19日目・20日目・21日目
19日目の朝に列車に乗って札幌へ戻り、船に乗って帰るつもりだったが…

全列車運休となっていた。仕方がないので稚内でもう一泊し、20日目に札幌まで移動。札幌で一泊して、21日目に飛行機で中部空港へ飛んだ。
コメント
北海道一人旅、とてま楽しく読ませてもらいました。真っ白な世界と暖かそうなごちそう。たまりませんね。電車もこんなにいろいろ個性があるのだと知ることができました。