
札幌でレンタカーを借り、北海道中部の鉄道では行きにくい場所を巡ることにした。ルートを最初から決めていたわけではないのだが、最終的には約750kmという長旅になった。
13日目
定山渓温泉
札幌駅近くの駅レンタカーで車を借り、定山渓温泉にむかった。しばらくは札幌の街中を走り、南区の真駒内を過ぎたあたりから山道になった。

定山渓温泉の手前あたりで。これでも札幌市内である。

深い山の中に忽然と大きな温泉街が姿を現した。今回の旅には縁がなさそうな高級ホテルがたくさん立っている。

バスが半分以上埋まるほどの大雪。さすが北海道である。

温泉街から少し上ったところにある「豊平峡温泉」で入浴した。

内湯の浴槽には温泉成分がびっしりと析出して地層のようになっており、とてもワイルドなお風呂だった。お湯は茶色く濁っていてとても身体に良さそう。
留寿都、洞爺湖
豪雪地帯として有名な中山峠を越え、洞爺湖を目指した。

猛吹雪で前があまり見えない中を徐行運転で進む。それでも数回スリップしそうになった。

道の駅230ルスツで休憩。さすがスキーリゾートの村だけあって雪が車より高く積もっていた。

洞爺湖に近づくと、天気が良くなってきた。その一方で除雪しきれていない雪が路面を覆っていた。

バンパーの高さぐらいまで雪に埋もれながら進む。豪雪地帯を抜けてきたため、車体も雪まみれになっていた。

湖畔に到着。木々の隙間から、巨大な湖が見えている。

湖岸に降りてみることにした。足を斜面の向きと垂直にして慎重に下っていく。札幌で買った冬靴のおかげで、スムーズに下ることができた。

湖岸にて。向こうに、湖に浮かぶ中島が雪に霞みながらも見えている。
母恋駅、地球岬
再び車に戻ると、次は室蘭を目指した。室蘭は石炭の積み出し港や製鉄所などで栄え、近代北海道の「炭・鉄・港」を体現する港町である。

室蘭の市街地の手前に、「母恋」という全国のお母さんたちが喜びそうな名前の駅がある。この駅の入場券がプレゼントとして人気らしい。


レトロな雰囲気のホーム上屋や跨線橋があり、鉄オタとしても興味深い駅だった。

「地球岬」という壮大な名前の岬へ。この名前は、アイヌ語の「ポロ・チケプ」を日本語風にしたものらしい。

灯台の先に広大な太平洋が見える。この岬は、昔から室蘭の町で進退窮まった人たちが身投げをする場所であったらしい。が、そんな雰囲気はなく至って平和な場所だった。
室蘭の夜景
地球岬から、室蘭全体が見渡せる測量山展望台へ移動。猛吹雪で凍えそうな中であったが、夜景を撮影すべく必死で雪や風と対峙した。

狭い半島を埋め尽くすように家が立ち並ぶ。長崎の軍艦島を巨大にしたような風景が広がっていた。

室蘭の夜景。製鉄所の煙も見えている。様々な色の光が港を照らしていた。
夜の室蘭

山を下る途中に見えた、測量山のアンテナ群。

室蘭駅にぽつんと停車する1両編成のキハ40。室蘭駅は本線と枝分かれした支線の終着駅であり、乗客もそんなに多くなく寂しい駅であった。
駅前の「吉田屋」で室蘭やきとりを食べる。室蘭やきとりは、豚肉を使用している。普通の焼き鳥よりもボリュームがあり、労働者の味だと感じた。
翌日のこともあるので、夜の高速道路を走り苫小牧へ向かった。ネットカフェで就寝。
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