【2019 台湾】④日目(枋山駅、東海岸)

この日は、朝5時台の列車に乗って台湾最南端の駅、枋山駅に向かうはずが、寝坊してしまった。枋山駅に停車する列車は、1日わずか2往復。最初の1本に乗れなかった時点で、枋山で下車し、次の列車で先へ行くことは不可能となってしまった。

だが鉄道オタクの意地として、なんとしてでも最南端の駅には行っておきたい。GoogleMapで調べてみると、近くにバス停があることがわかった。ここを目指すことにしたが、これが新たな悲劇の始まりだった。

高雄〜枋山駅

列車とバス

この日は、再び高雄に戻ってくるのでサブザックに日帰り分の荷物を準備し、起きてから10分で出発。MRTで高雄駅に向かった。

3ヶ月前に地下化されたばかりのきれいな新駅だった。

自強号に乗車。枋寮から先の南廻線は非電化なので(※2020年に電化開業)、煤けた気動車が使われていた。

屏東を過ぎると、ヤシの木が延々と生えている南国の風景になる。

人口の池の中で水車が水しぶきを上げながら高速で回転しているところがあった。調べてみると、海老の養殖場らしい。

1時間程度で枋寮駅に到着。券売機に機関車があしらわれていた。

枋寮の街並み。南台湾の一般的な田舎町という感じ。ここから台湾最南端にあるリゾート地・墾丁に行くバスに乗車。30分程度で枋山駅から坂道を下ったあたりに到着…したはずだった。

バス停の場所が思ってたのと違う!? 

しかし降りてみると、近くにあるはずだった枋山の集落がない。

海岸線沿いの何もないところで下ろされてしまった。GoogleMapでは「達信」というバス停は枋山駅の真下に位置していることになっているのだが、実際はその4kmぐらい北にあった。もしバスで行かれる場合は、次の「枋山」バス停からだと比較的近い。

仕方がないので、歩いて行くことにした。

途中で砂浜へ降り、海水に触れた。はじめて行った外国の海が枋山というのは珍しいだろうなと思った。

45分ぐらい歩くと、枋山の集落の入り口に着いた。名産品のマンゴーのモニュメントがあった。

集落の裏の、お墓が並んでいるところから登りはじめる。

マンゴー畑の中の道を登っていく。途中で×印が道の真ん中に書かれているところに出たが、近くにいた農家のおじさんに「枋山站」と書いたメモを見せると通してくれた。

あと少しで坂を上り終わるというところで、犬が立ち塞がってきた。盛んに吠えながら威嚇してきたが、腕を大きく広げてクマの真似をすると、しばらくの睨み合いののち尻尾を巻いて逃げていった。

台湾最南端の駅

わんこバトルを終えて少し上ると、枋山駅に着いた。立派な駅舎が立っているが、無人駅である。

駅の裏からさらにマンゴー畑の中を上って行って、撮影スポットを目指したが途中で道を間違えてしまい、次の列車の時間もあるので引き返した。他の方が海をバックに駅を撮影した写真があるので、リンクを貼っておく。

台湾の東海岸へ

南廻線の絶景

(知本駅で撮影)

やってきたのは日本の旧型客車のようなレトロな客車(インド製)。「普快車」という台湾では1往復しか走っていない激レア種別の、非冷房客車である。(※2020年の電化時に、一般列車としての普快車はなくなった。その後客車は、「藍皮解憂號」という観光列車として走っている。)

車内の様子。とても年季が入っている。

枋山駅を出ると、台湾の中央を南北に走る巨大な山脈を越える。

そして東海岸へ。浅瀬の水色と深い海の濃い青、そして空の色のコントラストが大変美しい。今のところ私の見た中で一番綺麗な海である。

車窓。下の道路を車を運転して走るのも楽しいだろうなと思った。

知本駅

普快車を知本駅で下車。

駅構内の売店で、台湾原住民と思われるおばちゃんから肉まんを購入して食べた。

バスに乗って知本温泉に向かったが、公衆浴場にお湯が入っておらず入浴することができなかった。帰りは歩いて戻ったが、途中でトラックが急停車し、運転手から怒鳴られた。おそらく台湾にも少しいる反日の方だったと思われる。

知本駅から、JR九州の「白いかもめ」によく似た太魯閣(タロコ)号に乗車し台東へむかう。

台東駅

台東駅に到着。とても大きな駅だが、周囲には何もないことで有名である。この駅から、朝に乗ったのと同じ気動車自強号に乗車して高雄まで引き返した。

夕食

夕食は、六合夜市に面した店でチンジャオロースーを食べた。日本で食べるより甘い味付けだったが美味しかった。

あひる家に戻ると、長旅だったのですぐに寝てしまった。

コメント

  1. はるく より:

    クマの真似、犬に効果あるのですね~♪

  2. スナマイ より:

    こんにちは。

    楽しく読ませて頂いてます。
    分かりやすく表現も的確で、写真も素晴らしくてまるでわたしも旅に行った気分になります。

    わんこバトル、クマの真似で撃退して何より…。わたしだったら逃げてしまうかも。。

    • はまなす より:

      お読み頂きありがとうございます。
      日本ではまず野良犬に遭遇することはないと思いますが、野生動物には基本的に背中を見せてはいけません。万が一の際には虚勢でもいいので頑張ってみてください。

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