タイ国鉄東線
朝。カオサンからバスでフアランポーン駅北側のバス停へ。15分ほど歩いて駅に到着。

やはり旅の始まりはこの駅がふさわしい。アピワット駅とは風格が違う。
窓口でカンボジア国境のバーンクロンルック・ボーダー駅までの乗車券を購入。運賃は50バーツ(約200円)でカンボジア側でバス等に乗り継ぐことを考えても最安ルートとなる。以前は手前のアランヤプラテート駅までしか走っておらず、悪名高いトゥクトゥクに乗って国境まで行かないといけなかったが、現在の終着駅は国境の目の前にある。

いずれは駅を完全に廃止して鉄道博物館にする計画らしい。すでに真ん中のホームには展示用のSLが運び込まれていた。



このような日本の旧国鉄によく似た客車で約5時間の旅となる。普通の人には苦痛だろうが私にとっては大好物。

フワランポーン駅を発車してしばらくは、このような線路沿いにスラム街が並ぶ中を走っていく。

やがて何もない田園地帯へ。後半4時間ぐらいはひたすらこんな景色の中を走る。電波状態も悪くなり、スマホの通信が途切れ途切れになる。


終点、バーンクロンルックボーダー駅に到着。ムスリムらしき服装の人もいる。
駅のすぐ奥はもうカンボジアになっていて、国境カジノの派手な建物群が見えた。
タイーカンボジア国境越え

駅のすぐ横に出国審査場への入り口がある。通路で物を売っている人がいた。

通路の様子。
タイの出国審査は、空調もロクに効いていない中2時間待たされ、審査官がおしゃべりをしながらゆっくり仕事をしていたという散々な評判を聞いていたので覚悟していた。しかし空調は効いていたし審査官はスムーズに出国スタンプを押してくれたのですぐ抜けられた。

タイ・カンボジア国境の様子。手前がタイ国旗、奥がカンボジア国旗になっている。以前は掘立小屋のような建物でアライバルビザの発給と入国審査をしていて見つけにくかったらしいが、現在は門のような建物の右側の階段を登ったところでやっているのでわかりやすい。
カンボジアの入国にはビザが必要だが、国境で発給できる。ただし賄賂要求が常態化しているので注意が必要だと聞いていた。
アライバルビザの窓口へ行くと、入国カードを2枚渡されたので記入。おそらく1枚がビザ用、もう1枚が入国用だろう。それを持って改めて窓口へ行くと、最初にタイバーツで値段を言われた。ちょっと高い気がしたので、USドルでいくらか聞くと33ドルだという。
しかし窓口の上にはデカデカと観光ビザ:30ドルと書いてある。
どう考えても賄賂要求です。本当にありがとうございました。
書いてある値段と違う!と言うと、悪びれる様子もなく「30ドルだ」と言い直してきた。やばい国にきてしまった、と実感したがこの国のヤバさはこれだけでは終わらなかった。
なお入国審査場の前には「お金の受け渡し禁止!」と書かれており、審査は至ってスムーズで何の要求もなかった。
ポイペト〜シェムリアップ

入国審査を終え外に出ると、タイとカンボジアを結ぶ線路の上を歩いていく。しばらくは綺麗な建物があるが…

やがてこのような土ぼこりにまみれた国道沿いに出る。カンカン照りの炎天下を重いザックを背負って歩いていくので汗まみれ。びしょ濡れになっていたので両替所の女性に笑われた。なお、タイバーツからUSドル(事実上、カンボジアの通貨になっている)へのレートは良かった。

あらかじめ調べていたシェアタクシー乗り場でシェムリアップまでの値段を聞くと、10ドルということだった。朝に1本出ているバスが7ドルなので悪くない。シェアタクで行くことにした。
タクシーに乗っている間、運転手が電話をかけまくっているので何だろうと思って見ていると…
シェムリアップに到着後、すかさずトゥクトゥクが寄ってきて有無を言わさず荷物を運び込まれ乗せられてしまった。気持ちの準備ができていなかったので断ることもできなかった。
トゥクトゥクの運転手いわく、今日はホテルまで無料で送っていく代わりに明日アンコールワット観光で乗って行けという。その時は、これでトゥクトゥクを探す手間が省けたと吞気に喜んでいたが、後でしっかりぼったくられるのであった(笑)。ホテル到着後、後で断らないように写真まで撮られた。
ホテルでは宿泊費をクレジットカードで支払おうとしたところ端末に倍額入力してきたので抗議。間違えたとか言っていたがわざとに違いない。

ホステルの真横にある店の割引券をもらったのでそこで夕食。おしゃれ過ぎて場違いだった。
コメント